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おきた・おぬいの存在

タイトルに書かれた「おきた・おぬい」て誰?
とお思いの方もいらっしゃると思います。
お江・与九郎の間の隠し子とされる二人の娘の名です。
そういう伝承が存在しますので、ここでご紹介します。

まず、
お江は、秀吉によって強制的に与九郎と離縁させられ、達子(さとこ)と名を変え豊臣家に、お江与と名を変え徳川家に嫁入りします。
仮に、この「おきた・おぬい」の存在が事実なら、豊臣家はもとより将軍家にとっても都合が悪く、歴史上に抹殺しようという意識が働いても何の不思議もないと思います。
「将軍御外戚伝」によると、
八郎信方、知多郡大野城主五万石、内室は太閤秀吉の妹南明院なり、
其男与九郎一成は江州小谷城主浅井長政娘即淀君の妹なり、
長久手合戦の時秀吉佐屋川の船を断切りしかば家康殆んど窮したりけるを信方一成父子船を大野より出し之を救ふ、
秀吉後之を聞き、怒って南明院及淀君の妹を奪い取り信方父子を自殺せしめ、佐治を滅す。

とあります。

当ブログの常連さんなら、もうお分かりでしょう。
上記の書かれている内容は、全くもって出鱈目ですよね。
信方の内室は南明院でなく、お犬の方。
信方自身、長久手合戦の10年もの前の長島一向一揆(1574)の戦いで戦死しています。
もちろん、与九郎一成もその時自殺などしてません。江戸時代の1634年までしっかり生きています。
小牧長久手の戦いも調べましたが、「秀吉佐屋川の船を断切りしかば家康殆んど窮したりけるを信方一成父子船を大野より出し之を救ふ」らしき事実はみつかりません。
むしろ、蟹江町史によると、秀吉側と家康側の水軍の名が書かれていて、そこには佐治の名の水軍はいません。
よって、これは事実と異なる全くの創作と言わざるをえません。

(注)南明院とは後に家康に嫁ぐ朝日姫のこと。彼女の前夫は尾張国の農夫で後に秀吉に仕える副田吉成というもので大野佐治家とは全く関係ない人物。

佐治与九郎が小牧長久手の戦いで家康を助け、そのことで秀吉の怒りを買い、お江と強制的に離縁させられたという説は明らかにおかしいのに、どうして、いまだにまかり通っているのでしょうか?
滝田英二氏(東京大学史料編纂所)は「常滑史話索隠」(昭和40年発行)の中で、「秀吉が大野城を攻め滅ぼしたという巷の暴論は問題外」とまで言っています。

1583年お江与九郎婚姻→1584年秀吉によって大野佐治滅亡→即離縁だろう→だから子供はいないだろう。
という説は根底から見直す必要があると思います。
秀吉に滅ぼされた人間が、どうして、秀吉の無二の家臣の信包のもとに逃れるのでしょうか?
将軍家としても、御台所(お江のこと)に隠し子がいたとしたら当然、事実は隠したくなる。
よってあのような創作が生まれたのでは。
こう考えるほうが余程無理がないと思います。
それ以外にも信長公記にもなぜか佐治のことが抜け落ちている(某学芸員)とのこと。

それでは、その隠し子の存在の有無を確かめたいと思います。
まず、「おきた・おぬい」の名はどこからでてきたのでしょうか。(つづく)
(ヨクロー)

 生まれ来る子供たちのために/小田和正

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No title

こんにちは☆

伝承には意外と史実に近いものがあるようですから、お江に子どもがいたことを頭から否定することはできませんよね~
私も信長公記は読みましたが、佐治与久郎のことは書いてありませんでした。
それに信長公記は、太田牛一に後半部分を秀吉が書きなおさせたという話もありますから、都合の悪い部分は伏せてある可能性があると思います。
いずれにしても後世に書かれたものは?マークがつくものが多いですね(笑)

隠し子の存在が明らかになれば面白いと思います^^

Re: No title

> こんにちは☆
>
> 伝承には意外と史実に近いものがあるようですから、お江に子どもがいたことを頭から否定することはできませんよね~
> 私も信長公記は読みましたが、佐治与久郎のことは書いてありませんでした。
> それに信長公記は、太田牛一に後半部分を秀吉が書きなおさせたという話もありますから、都合の悪い部分は伏せてある可能性があると思います。
> いずれにしても後世に書かれたものは?マークがつくものが多いですね(笑)
>
> 隠し子の存在が明らかになれば面白いと思います^^

江戸時代の文献は読み物が多いですね。
注意して読まなければ騙されちゃいますね。
過去帳とか書状なんかはほぼ安心ですが。
伝承等は拾いまくり、間違い部分を削り取り、何とか推定有罪に持ち込む。
真実を見つけるのはなかなか大変。いや所詮真実だろうが限界かも。
私はまだまだ知らないことが多い。
色々教えて下さいね。

No title

ヨクローさんおはようございます^^

コメントありがとうございました。
コメントお返事欄に知っている限りのことを書き込んでおきましたのでよろしくですσ(゚ー^*)

それにしても11歳で嫁いだなんてことが当時は当たり前だったのかと思うと、少し悲しくなりますね~

Re: No title

> ヨクローさんおはようございます^^
> コメントありがとうございました。
> コメントお返事欄に知っている限りのことを書き込んでおきましたのでよろしくですσ(゚ー^*)
> それにしても11歳で嫁いだなんてことが当時は当たり前だったのかと思うと、少し悲しくなりますね~

お返事ありがとうございます。
それが通説なんですね。
実は、お江はもう少し年上だとか、落城後その年、岐阜で生れたとか説があるんです。
どれが本当なのか悩んでおりました。
まり姫さんがそういうなら間違いありませんね。
ちなみに、仮にですが、まり姫さんに8才年下のフィアンセができたなら、少しでも年を誤魔化したいという意識が働きますか?
若い女性の深層心理が知りたいです。

No title

名前まであるのですね。
続編も期待してます。出典もよろしければ、書いていただけるとうれしいです。

Re: No title

> 名前まであるのですね。
> 続編も期待してます。出典もよろしければ、書いていただけるとうれしいです。
どこまで掘り下げられるか、期待に沿えるよう頑張ります。

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プロフィール

ヨクロー

Author:ヨクロー
2011年NHK大河ドラマ「江」の最初の嫁入り先「尾張大野」
この地の郷土史研究を楽しく行なっている会です。
(写真の江は、あいち戦国姫隊の江姫です)

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